最初の夜ですが、セイジュは約束どおり無理強いはしてきません。 丁寧にリボンを解いてくれて一緒に眠るだけです(キスはしますが、いやらしさも激しさ微塵もない、愛しむような、キス)。 大事な、リボンと言った時の悲しげな顔。 アーシェと眠るとき、本心を語る彼の声が震えがあったの、分かります?アーシェと一緒にいられる幸福が怖いとさえ言います。 自分を素直に受け止めてくれたアーシェに対して心を開き始めたセイジュのお話。 其れが純愛編なのでしょうね。 セイジュ 純愛編 朝の目覚め。 思わずクスリ、としてしまう、ほんわかとするやり取り。兄妹っぽいというか幼馴染っぽいなぁ。 そんなやり取りのあと、アーシェ涙のあとに気づいたセイジュは優しく気遣ってくれます。台詞からしてどんな夢か薄々感づいているようですが、追求しません(したくないんだろうけど)。 雨に好かれているセイジュ。 彼は後に自分は太陽に嫌われている、と言いますが、「雨が背中を後押ししてくれている」と一度肯定的に捕らえているのにちょっと疑問感じました。 雨に好かれている。太陽に嫌われている。否定的だったり肯定的だったり。どっち?ちょっと矛盾を感じる……。 『綺麗な花にはずっと咲いていて欲しい』 アーシェの言葉ですが、そうかなぁと首傾げました。 綺麗な花は散るから美しいんだよ、って某有名少女マンガの人も言っていたように花が散るからその次にまたその咲く季節を楽しみに出来るじゃないですか。 人間って贅沢だから、何時も何時も咲いてたらいつしかその美しさが分からなくなる。 終わりがあるから始まりがある。 始まりがあるから終わりがある。 だから今生きているいっときを大事にしたくなる。 過ぎ去ったらそれは思い出として心に残る。 そんなものではないでしょうか。 セイジュの言葉はある意味正しい。そして間違っている。 永遠よりもその一時一時を大事にするのことも大事なんですよ。 でも其れが心に残って思い出に、永遠になるんです。永遠って思い出の意味もあるんじゃないかな。 永遠を全部否定すると思い出、作れなくなるよ。思い出や過去にすがるのも間違っているけれど、過去や思い出があるからこそ今を形作るのだから。 永遠を丸き入り全部否定したままで終わって欲しくなかったな。 セイジュ編、冷静に見ればすっきりしない。 セイジュシナリオでの不満点の一つはまずここでした。 まぁそんな話はおいておいて。 ともあれ、セイジュ、プレゼント渡せてよかったね!おめでとー。 雨のあとのアーシェとレニの会話。 「セイジュの好きなものって何?」 って聞くアーシェ。 それってレニにとって爆弾発言だよっ、と突っ込みました(レニ編あとの再プレイだったんで)。 「セイジュの欲しいものはお前なら与えることが出来る」 だけど其れをおくびにもださねぇ兄貴、すげぇ!! どんだけ愛が深いんだろう、この人。 これが逆だったら修羅場になってるだろうな(遠い目) このあとセイジュが割り込んで陰険な雰囲気になるのですが、とりあえずセイジュとの選択肢でレニが嫌いなの、と選択すると、過去を垣間見れる台詞が聞けます。 純愛ルート。甘いけれど、どこかほろ苦さが漂う展開です。 一度失った大切なもの。どんないもとめても手に入れるはずの無かったものが傍にいてくれる喜びと幸福……そして不安。 失うことを恐れて傷つくのが怖くて必死なセイジュが愛おしいです。 「君がまたいなくなったらきっと僕はだめになる」 ……だって幸福すぎるから。 今の幸福を失ったらきっとその喪失感に耐えられないと分かっているから。 だからヘタレで臆病なセイジュを引っ張ってくれる積極的なアーシェには救われました。 雨の中に消えたセイジュをおいかけていったアーシェの雨の中のやり取りですが、アーシェの強さがセイジュの心を動かししてくれました。 過去よりその一時一時を大切にしたい。 アーシェはそう言ってくれたのよね……? 思い出も大切だけれど、其れに縛られちゃいけないとおもうのよ、わたしは。アーシェの場合ちょっと違うけど。私、展開としては記憶を取り戻した上で過去より今が好いという展開の方が嘘くさくないと思う。これが大きな不満。 それにしても花が好きで花言葉にも詳しいセイジュ。繊細……。他人になじめない人って植物や動物に慰めを求めるって聞くけれど、セイジュはそんな子だったんだろうね(原因はレニとアーシェにあるんだろうけど) それにしてもレニ兄貴。 アンタ、大人や。 好いヒトすぎて泣けます。レニは弟も大事なんだなってしみじみ思いました。 ただし、レニルートでの彼は別。 見てるとセイジュのこと全然思いやってねぇよな……。 アーシェ>>(越えられない壁)>>セイジュ 大事な物を取り戻したレニの心境を考えると仕方ないけどね……。 レニ語りはやめにして再びセイジュ。 最初のラブシーンですが、まず。 アーシェの体型。 胸でかっ!! セイジュは喜んでいるからいいかと思うけれどもね。私もそうです(断言) 最初の純愛編のラブシーン、優しい展開でした。雨を背景にしているのがすごく好い。 太陽に嫌われている、と少し後ろ向きになるセイジュに雨に好かれているんだよ、と言ってくれるアーシェ。 そうだよ、セイジュ、君も言っていたじゃん。 雨が背中を押してくれるって。 兄貴にすごいコンプレックスあるんだろうだけど。 いっぱい傷ついたんだろうけど。 World isn't cruel as you think. 雨とか。アーシェとか。君にはどうでも好いだろうけれどその他大勢の子とか。君を好いてくれる人だっているんだから。瀬名じゃないけどさ、君が思っている以上に君自身に価値、あるよ。 なかなか愛を信じ切れないセイジュ。この後の対応で変わるけど……記憶を取り戻しても揺るがないくらいといえるくらいの愛が欲しかったなぁ。このゲームはレニのためにある、って言うけど。 エンディングは幸せそうだったんだけれども、忘れたまま、ってのは正直いやだったな。記憶を取り戻してもなおセイジュが好き、って言う展開も欲しかったです。セイジュ純愛編の最大の不満点。 もしくはエンディングBの展開でラストはハッピーエンディングの方が好い。セイジュ編はもう一歩でした。 でもセイジュ好きだぁ!!この子は可愛い可愛い。テレ顔に泣き顔。この子は本当は寂しがり屋で怖がりそして甘えん坊。うわわーーー!純愛編のセイジュは乙女です。かわいいかわいい。頭を撫でてやりたいなぁ。続編(禁句?)出るなら今度はこの子をメインに幸せにしてあげて欲しい。愛憎編は鬼畜はいってますが、ところどころに見せる不安定さやさびしげな顔に嫌いになれませんとも。セイジュに幸あれ! |